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【豊中市】空き家の状況とエリア別の特徴、今後の予測も

2025.04.06

豊中市の最新の人口統計は、2020年11月1日現在の推計で、総人口401,591人(男性189,607人、女性211,984人)、世帯数179,032世帯となっています。

そんな大阪の中では人口が4番目に多く、人気の住宅地が連なる豊中市ですが、空き家の状況はどうなっているのでしょうか。

豊中市の空き家の現状


1️⃣空き家率

総務省が平成30年(2018年)に実施した住宅・土地統計調査によると、豊中市の空き家率は15.3%で、過去最高を記録しました。この数値は全国平均を上回っており、今後も増加が予想されています。​参考:大阪府公式ウェブサイトより

2️⃣空き家の分布状況

  • 戸建て住宅:​市内全域にわたり空き家が存在し、空き家率は1.6%から2.9%の範囲で、大きな地域差は見られません。

  • 長屋および共同住宅:​南部地域に集中しており、長屋の56.4%、共同住宅の42.1%がこの地域に位置しています。

3️⃣空き家の管理不全について

現地調査の結果、2,502件の空き家が確認され、そのうち約3%が「管理不全」と判断されました。これらの管理不全な空き家は、特に南部地域に多く見られます。

4️⃣大阪府における豊中市の空き家率ランキング

豊中市の空き家率は15.3%であり、これは大阪府内で10位、全国では323位に位置しています。

以下に大阪府内の主な市の空き家率ランキングを示します:

順位 市区名 空き家率 全国順位
1位 吹田市 18.4% 167位
2位 門真市 17.4% 206位
3位 大阪市 17.1% 227位
4位 守口市 16.9% 240位
5位 柏原市 16.5% 256位
6位 羽曳野市 16.4% 259位
7位 東大阪市 16.3% 265位
8位 泉大津市 15.7% 301位
9位 高石市 15.5% 311位
10位 豊中市 15.3% 323位

このデータは、総務省統計局が実施した平成30年(2018年)の住宅・土地統計調査に基づいています。

✅豊中市における地区別の空家件数(令和4年度調査)


地区名(地域区分) 空家件数(件) 全体に占める割合 備考・特徴
南部地域(庄内・豊南町エリア) 570件 27.1% 長屋や共同住宅の空き家が集中。管理不全の空き家も多い。
中北部地域(豊中駅〜蛍池周辺) 562件 26.7% 商業・住宅混在地で空き家が分布。利活用可能な空き家も多い。
北東部地域(千里ニュータウン・上新田など) 364件 17.7% 団地や集合住宅の一部に空き家、良好管理が多い
北部地域(東豊中町など) 263件 12.6% 幹線道路周辺に空き家が散在
中部地域(岡町・曽根) 208件 9.9% 古くからの市街地に空き家が点在
東部地域(服部緑地の南側) 105件 5.0% 比較的新しい住宅地、空き家は少ない
西部地域(工業系地域:庄内宝町など)

以上の特徴から、南部や中北部地域で特に空き家が多いことが分かります。特に南部地域では長屋や共同住宅の空き家が多い傾向があり、豊中市全体の空き家対策を検討する上で、これらの地域に重点を置く必要があると考えられます。

豊中市は、こうした地域ごとの傾向を踏まえ、「空家等対策計画」を策定し、利活用・除却・相談支援などを展開中です。

✅地域ごとの対策優先度


以下空き家対策計画における優先度を示した表です。

地区 空き家の多さ 管理不全の傾向 優先度
南部地域(庄内・豊南町など) 非常に多い 高い(長屋・共同住宅型が多い) ⭐⭐⭐⭐
中北部地域(豊中駅周辺) 多い 中程度 ⭐⭐⭐
北東部地域(千里ニュータウンなど) やや多い 低い ⭐⭐
東部地域(服部緑地南側など) 少なめ 低い
北部・中部・西部地域 散在 低〜中程度 ⭐〜⭐⭐

✅豊中市の空き家に関する主な課題


1️⃣管理不全空き家の増加

  • 約3%の空き家が「管理不全」と判定されており、屋根や外壁の損傷、草木の繁茂、ゴミの不法投棄などが発生。

  • 南部地域(庄内・豊南町など)を中心に、住環境悪化や防災・防犯リスクが高まっている。

2️⃣所有者不明・相続問題

  • 所有者が把握できない、もしくは連絡がつかないケースが一定数存在。

  • 空き家が放置される背景に、相続登記の未了複数相続人による管理の難しさがある。

3️⃣長屋・共同住宅の老朽化

  • 特に南部地域に集中する木造長屋小規模アパートが老朽化しており、再利用が難しい構造のものも多い。

  • 耐震性・防火性の課題が大きく、除却や再建には費用負担も課題。

4️⃣空き家活用のマッチングが進まない

  • 市が提供する「空き家情報提供事業」はあるが、登録数・成約数ともに限定的。

  • 所有者と利用希望者のニーズや条件のギャップがあり、マッチングの仕組みが弱い

5️⃣地域コミュニティとの断絶

  • 長期間放置された空き家は、近隣住民との接点がないまま「孤立した存在」となり、地域のつながりを阻害。

  • 地域の空き家活用に対する意識も、エリアによってばらつきがある。

✅豊中市の補助金制度


「老朽化した空き家をそのままにしていて心配…」
「解体したいけど、費用がかさんで踏み出せない…」

そんな方におすすめなのが、豊中市の木造住宅等除却費補助制度です。ただ、今のところは豊中市全エリアというわけではなく、エリア指定があるので、解体したいエリアを事前に確認しておきましょう。

1️⃣木造住宅等の除却費補助

対象地域:​主に庄内・豊南町地区

概要:​老朽化した木造住宅の除却(解体)にかかる費用の一部を補助。

補助金額:​除却工事費用の一部(詳細は市のウェブサイトを参照)

申請期間:​令和7年度の受付は2025年4月1日より開始。

注意点:​除却工事の着手前に申請が必要。

2️⃣木造住宅の除却補助制度(震災対策)

対象地域:​市内全域

概要:​耐震性に問題のある木造住宅の除却費用を補助し、震災対策を推進する。

補助金額:​除却工事費用の一部(詳細は市のウェブサイトを参照)

申請期間:​随時受付。ただし、予算に達し次第終了。

注意点:​除却工事の契約・着手前に申請が必要。

3️⃣空き家等の譲渡所得の3,000万円特別控除

概要:​相続した空き家を耐震リフォームまたは取り壊し後に譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円を特別控除できる。

適用期限:​相続日から3年を経過する日の属する年の12月31日、または令和9年(2027年)12月31日のいずれか早い日まで。

注意点:​適用要件や手続きについては、税務署や市の担当窓口に確認が必要。

✅今後の空き家の状況(予測)


大阪府の中でも比較的空き家の多い豊中市ですが、以下今後の空き家の状況予測です。

1️⃣空き家数は今後も増加傾向

  • 豊中市の空き家件数は、2023年時点で 約2,100件以上

  • 国の推計によると、全国的に2030年には3軒に1軒が空き家になるとも言われており、豊中市も例外ではありません。

  • 特に、昭和40〜50年代に建てられた住宅団地や木造住宅の老朽化が進行し、相続や住み替えによって空き家化が進むと見られています。

2️⃣高齢化と相続放置の影響

  • 市の高齢化率は2025年には約30%超に達するとされており、単身高齢者世帯の増加が背景に。

  • 相続が発生した際、「遠方に住む相続人が管理できない」、「権利関係が複雑で手がつけられない」などの理由で空き家放置が進む傾向。

3️⃣管理不全空き家の増加リスク

  • 現状でも**約3%(約60件強)**の空き家が「管理不全」とされており、今後はさらに増える可能性

  • これに伴い、防災・防犯・衛生・景観などの面で地域課題が深刻化する可能性があります。

✅まとめ


豊中市においても、日本全国の多くの地域と同様に、空き家問題が深刻化しています。人口減少や高齢化、住宅の老朽化などが主な要因として挙げられます。

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代表

空き家再生をメインとした事業を手掛けています。近年は自社で空き家を取得し、必要箇所をリノベーションすることで、新たな価値を生み出す、不動産再生事業、空き家活用事業に力をいれています。

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